
フィルムカメラと365日。フィルムから学んだ大切なこと。
2019-12-08 | photograph
振り返ると、今年はフィルムの年でした。
いとこの結婚式と、お願いされての撮影以外は全部フィルム。
元旦にお迎えしたフィルムカメラ、CONTAX RX。
重たくて筋肉痛になりますが、いつも一緒。
それから、OLYMPUS TRIP35というちいさなカメラも。
気がつくといつも、傍らにいるのはフィルムカメラ。
お金もかかるし、どちらかと言うと面倒くさいカメラだと思います。
面倒くさいの大嫌いなのに。おかしいな。
デジタルカメラやスマートフォンでの撮影は、撮ってすぐ写真が確認できてとっても便利。
気に入らなければその場で撮り直しもできます。
最新モデルのほうが性能がいいのは、カメラに限った話ではなく。冷蔵庫や洗濯機もそうですね。
ルンバがうちに来てからわたしの仕事は減りました。
かゆいところに手が届くような便利機能がついていて、失敗を防ぐ親切な設計がなされていたりと、誰でもが同じような結果を出せるちょっとした工夫が詰まっているのがデジタルの醍醐味。
家電や車、空港や教習所。あらゆるところにITのチカラが及んでいる。新しい技術やモノが次々と生み出され、移りゆく社会・・
そんな時代にフィルムカメラに先祖返りしてしまいました。
写真一枚の重みってなんだろう?
去年まではメインカメラだったデジタル一眼レフ。
デジタルで撮ると、一枚に注ぐ時間はほんの数分で、レタッチなどをしなければ撮ったその場で終わりです。
デジタルでは撮影時にホワイトバランスを調整したり、編集で色味を調整していましたが、フィルムの場合は好きなフィルムを選ぶところから始まります。
どのフィルムで撮ろうか半日悩んだことも。
撮ったらギコギコと巻いてフィルムを送って、またシャッターを押す。
フィルムロールを撮り終えて、写真屋さんに現像をお願いして。
わくわくドキドキしながら仕上がりを待ちます。
現像を待っている間に冷たいカフェラテを飲んだり。
写真になるまでの工程ひとつひとつを楽しんでいる。そんな感じがします。
シャッター回数が増えるにつれ、一枚の重みはどんどん軽くなり・・沢山撮影する割には自分で納得のいく一枚がなかなか撮れていないという現象が起きていたデジタルでの撮影でしたが
フィルムカメラでは、失敗写真も愛おしく感じてます。
いつでもどこでも、誰もが楽しめる
こんな写真が撮りたいなーと出かける前に頭の中で絵を考えたり、お天気がいいからというだけでカメラを持ってお散歩してみたり・・
カメラとフィルムさえあれば、自分のペースでいつでも撮りに行けます。
お仕事や、家事や子育て、お勉強。日常のちょっとした隙間時間にも。生活スタイルを選びません。
フィルムで撮るようになってからは逆にせかせかしなくなり、のんびりと写真を撮る時間も増えました。
大切な時間を、形にして残す
面白いものを見つけたり、綺麗なものを見つけたときのしあわせを、切り取って残す。
大好きなものや大事な時間を記録する。
写真を見てもらって、撮ったときの感動を誰かと共有することができます。
そんなところは、デジタルもフィルムも同じです。
子供の成長記録。可愛いペットを撮る。家族の写真を残す。
綺麗なお姉さんを撮る。かっこいい乗り物を撮る。
歩きながら、街を撮る。旅先の景色を撮る。作品として枠の中に表現する。
ひとりでも、みんなと一緒でも。
写真には人それぞれの楽しみ方が。
そしてプリント。
デジタルのときはプリントしようなんて思いもしませんでしたが、いまは現像ついでにプリントしてます。
プリントした写真は、モニターで見る以上の感動が。
デジタルもすきです。
技術は尊い。
ですが、フィルムカメラを買ってから、写真がもっと好きになりました。